ストア哲学Dawnstone

エピクテトス

奴隷として生まれ、ストア派の教師となった人 · 50年頃 – 135年頃

エピクテトスは奴隷として生まれ、自由を得たのち、ストア哲学の全体を支えるただ一つの区別を教えました — 我々の力が及ぶものと、及ばないもの。『語録』と、掌に収まる『提要』は、その考えを日々の実践に変えます。三人のなかで最も直截で、最も妥協がありません。

このような時、人は何を備えておくべきか。これだ。何が我がもので何がそうでないか、何が許され何が許されぬか。私は死なねばならぬ。では嘆きながら死ぬべきか。鎖につながれねばならぬ。それもまた嘆くべきか。
エピクテトス · 語録 1.2
誰が私を妨げよう、微笑みと、晴れやかさと、満ち足りた心で進むことを。私を鎖につなぐと言うのか。この私を、鎖に。わが足を縛ることはできよう。だがわが意志は、ゼウスその人でさえ屈服させられぬ。
エピクテトス · 語録 1.2
暴君は縛るだろう、何を。足を。奪うだろう、何を。首を。決して縛れず、奪えぬものは何か。意志だ。それゆえ古人は説いた、汝自身を知れと。小さきことから始め、大いなることへと進むがよい。
エピクテトス · 語録 10.5
お前を乱すのは、お前自身の思いなしである。暴君が足を縛ると脅すとき、足を重んじる者は哀れみを乞う。だが意志を重んじる者は言う。お前にそのほうが益だと思うなら、縛るがよいと。
エピクテトス · 語録 11.2
私にできる唯一のことをする。恐れに溺れず、叫ばず、神を責めず。生じたものは滅びねばならぬ。私はひとりの人間、全体の一部、日のうちの一刻のように。
エピクテトス · 語録 17.2
哲学の始まりは、必要なことについての己の弱さを自覚することである。我らは幾何や音楽の観念を生まれつき持ってはいない。技によってそれを学ぶのであり、知らぬ者は知っているとは言わぬ。
エピクテトス · 語録 22.1
これが哲学の始まりだ。人々がいかに食い違うかを見抜き、その原因を尋ね、ただの見かけを疑い、ある規準を見いだすこと。重さに秤を、直と曲に矩を見いだしたように。
エピクテトス · 語録 22.2
己のものを保て。他人のものを己のものと主張するな。与えられたものを用いよ。何かが奪われたら、こだわりなく手放し、用いえた間のことを感謝せよ。
エピクテトス · 語録 26.3
あらゆる習慣は、それに見合った行いによって保たれる。歩くことは歩くことで、走ることは走ることで。よく読みたいなら、読め。三十日やめてみて、何が起こるか見るがよい。
エピクテトス · 語録 28.1
何に、なぜ悩むのかを取り違える人々のただ中に生きるなら、たえず見張る値打ちがある。自分もその一人ではないか。賢く節度ある者として振る舞っているか。
エピクテトス · 語録 29.3
己の利を、敬虔、善、友のかたわらに置く者は、そのすべてを保つ。利を一方に置き、正義を他方に置けば、すべては重みに屈して崩れ去る。
エピクテトス · 語録 30.3
人はよい宿に入り、それが気に入って、そこにとどまろうと決める。お前は目的を忘れたのだ。この宿へ旅していたのではない。通り過ぎる途中だったのだ。
エピクテトス · 語録 31.4
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